元ネタ www.goodreads.com左; 六花の勇者
右: 竹光始末 『六花の勇者』をここの読者に後押しされ試してみました。
作者の山形 石雄という名前に見覚えがなかったし、amazonレビューにも
目を通さなかったので、予備知識はほぼ0で読んだのだけど・・・・・・
これメッチャ面白いぞぉぉおおおおお!!( ゚∀゚)=3手に取って読み始めてから読み終わるまで一度もこの本を手から下ろす
ことがなかった。 文字通り、一気読みでしたよ。
こういうのは、『
ALL YOU NEED IS KILL』以来だったんで大当たり。
フォーマット的には、「魔人」が目覚める時に運命の神が六人の勇者に
力を授け魔人を打倒し世界を守らせるという王道ファンタジー。
自称地上最強の主人公アドレットもその「六花の勇者」に選ばれ、同じく
勇者の紋章が躰に現れた王女ナッシェタニアと勇者たちが集う約束の地へ
紆余曲折ありながらも辿り着く。しかし、そこには何故か " 七人 " の勇者
が集まってきていたうえに、巧妙なトリックによってアドレットが偽者と
され仲間たちから命を狙われることに・・・・・・といったあらすじ。
この作品が普通の王道ファンタジーと違うところは、偽者が一人紛れ込ん
でいることで疑心暗鬼に陥った勇者たちの葛藤と闘いだけでなく、主人公
をハメたトリックの謎を解くという
ミステリー要素まであること。
自分はそういう作品をあまり読んだことがなかったので新鮮だった。
この作品の肝である偽者の正体とトリックの謎は、続巻に持ち越すような
ことはなく、ちゃんとこの本の終盤で明かされます。
その終盤は一本取られたという感じでしたが、見事な足払いで気付いたら
床に寝ていたというものではなく、背負いで腰に担がれてちょっと待てと
片足で堪えるのだけど最後には強引に投げられたという力技の一本。(え
何が言いたいかっていうと、あのオチだとあの時のあの人の言動やモノロ
ーグは変じゃないかなというような違和感がちょっぴり湧いた・・・・・
まぁでも、そんな違和感なんかどうでもよくなるほど、グイグイと物語に
惹き込んで最後まで飽きさせず読みきらせてくれましたよ。
しかも、事件が一段落した後の最後の最後で続きが超気になる仕掛けが・・・
もうね、どんだけ管理人を楽しませてくれるんだと。(笑)
ただ、一つだけ不満というと大げさだけど気になった部分が。
それは、表紙や挿絵などの絵柄。
とても綺麗で繊細な絵柄なのだけど、生命力やエゴを感じるアクの強い
キャラたちには合ってない印象を受けたんだ。
ま、これは好みと慣れの問題だと思いますんであくまで個人的な感想です。
総じて、コチコチのミステリファンを除く万人にお薦めしたい作品。
読み応えのあるラノベを探してるという方はぜひどうぞ。
最後に付け加えておくと、あとがきでこの方が『戦う司書』の作者だった
ことを初めて知りました。(;^_^A
だけど、どうりで予想を裏切る展開が続くわけだと納得したよ。
『竹光始末』は、
江戸時代が舞台の作品を教えてというネタをやった時に
外国人が英訳されたものを絶賛してたので買ってみました。
外国人が気に入ったのなら、派手な侍活劇だろうなと思って読んでみたら
ちょっと違いましたね。 結構地味な話が揃った短編集でしたよ。(笑)
むしろ、そういう虚飾のない武士の現実的な一面が描かれているから、
海外でも好評なのかもしれませんね。
そんな訳で、超人的な強さの侍が出てくることもない6本の短編でしたが
普通に面白かったです。 逆に気に入った主人公の出てくる短編はここで
終わりとか殺生なもっと続きを書いてくれと言いたくなる。
だから、今度は短編じゃなくて長編の藤沢作品に行く予定です。^^
チェーザレ 破壊の創造者(9)(明日発売。イタリアで出版されてるのは伊達じゃないです)
それでは本題へ行きます。
お察しの通り、カガーさんのドルトムントが二連覇を達成して真っ白に
燃え尽きました。リーグ序盤に低迷した時は諦めかけたのになぁ・・・・
いやホント最高です。リーグ優勝おめでとうございました!
この慶事には書きたいことが山ほどあるけど、終わらんので自重します。
ともかく今日は頭が回らないので小ネタというか翻訳ネタでもなかったり。
海外に本をレビューし紹介し合うことを目的とした「goodreads」という
大手サイトがあります。 ここは世界中から本好きが集まってるサイトで
閲覧者の数もハンパないみたいですね。
とたえば、『ノルウェイの森』は米Amazonで224件のレビューがついて
ますけど、このgoodreadsでは
2878件のレビューがついてます。
レーティング(星の数での評価)のみなら38148人がつけてます。
ともかく、超がつくほどの大手ブックサイトなのです。たぶん。
そんなgoodreadsで、「日本の最高の本」というアンケートが実施
されてました。 これは気になるということで取り上げた次第。
では、どんな本がランキングに名を連ねてるのか気になる方はどうぞ。 :)
Best Japanese books 1. ねじまき鳥クロニクル/村上春樹
2. ノルウェイの森/村上春樹
3. 海辺のカフカ/村上春樹
4. バトルロワイヤル/高見広春
5. OUT/桐野夏生
6. 世界の終りとハードボイルドワンダーランド/村上春樹
7. キッチン/吉本ばなな
8. アフターダーク/村上春樹
9. 羊をめぐる冒険/村上春樹
10. スプートニクの恋人/村上春樹
11. 砂の女/安部公房
12. 国境の南・太陽の西/村上春樹
13. ダンス・ダンス・ダンス/村上春樹
14. グロテスク/桐野夏生
15. こころ/夏目漱石
16. 神の子どもたちはみな踊る/村上春樹
17. 源氏物語/紫式部
18. 雪国/川端康成
19. めくらやなぎと眠る女/村上春樹
20. リング/鈴木光司
21. 午後の曳航/三島由紀夫
22. 吾輩は猫である/夏目漱石
23. 羅生門ほか17編/芥川龍之介
24. イン ザ・ミソスープ/村上龍
25. コインロッカー・ベイビーズ/村上龍
26. 枕草子/清少納言
27. TUGUMI(つぐみ)/吉本ばなな
28. 金閣寺/三島由紀夫
29. 仮面の告白/三島由紀夫
30. 美しさと哀しみ/川端康成
31. 蛇にピアス/金原ひとみ
32. 沈黙/遠藤周作
33. 千羽鶴/川端康成
34. 白河夜船/吉本ばなな
35. リアルワールド/桐野夏生
36. 潮騒/三島由紀夫
37. 個人的な体験/大江健三郎
38. アンダーグラウンド/村上春樹
39. 象の消滅/村上春樹
40. 芽むしり仔撃ち/大江健三郎
41. 細雪/谷崎潤一郎
42. 人間失格/太宰治
43. アムリタ/吉本ばなな
44. 破船/吉村昭
45. 仄暗い水の底から/鈴木光司
46. 博士の愛した数式/小川洋子
47. 限りなく透明に近いブルー/村上龍
48. 斜陽/太宰治
49. 坊っちゃん/夏目漱石
50. 万延元年のフットボール/大江健三郎
51. 宮本武蔵/吉川英治
52. 箱男/安部公房
53. 黒い雨/井伏鱒二
54. 春の雪/三島由紀夫
55. オーディション/村上龍
56. 名人/川端康成
57. N・P/吉本ばなな
58. 1Q84 BOOK 1 /村上春樹
59. 禁色/三島由紀夫
60. 魔物の闇/リアン ハーン
61. 女坂/円地文子
62. とかげ/吉本ばなな
63. 風の歌を聴け/村上春樹
64. 1Q84 /村上春樹
65. ループ/鈴木光司
66. 陰翳礼讃/谷崎潤一郎
67. 痴人の愛/谷崎潤一郎
68. 野火/大岡昇平
69. Cloud of Sparrows/Takashi Matsuoka
70. GOTH/乙一
71. SHOGUN/ジェームズ・クラベル
72. 草枕/夏目漱石
73. 奔馬/三島由紀夫
74. とはずがたり/後深草院二条
75. らせん/鈴木光司
76. 山の音/川端康成
77. 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド/村上春樹
78. 紫式部日記/紫式部
79. いま、会いにゆきます/市川拓司
80. 日本文学選集/ドナルド・キーン
81. 天人五衰/三島由紀夫
82. 火車/宮部みゆき
83. 暁の寺/三島由紀夫
84. 掌の小説/川端康成
85. The Samurai's Garden/Gail Tsukiyama
86. 芸妓峰子の花いくさ/岩崎峰子
87. クロスファイア/宮部みゆき
88. The Essential Haiku/ロバート・ハス
89. 深い河/遠藤周作
90. 雨月物語/上田秋成
91. The 47 Ronin Story [ 忠臣蔵 ] /ジョン・アレン
92. 茶の本/岡倉天心
93. 1973年のピンボール/村上春樹
94. 雁/森鴎外
95. 浅草紅団/川端康成
96. ブレイブ・ストーリー/宮部みゆき
97. 女面/円地文子
98. 侍/遠藤周作
99. みずうみ/川端康成
100. われらの狂気を生き延びる道を教えよ/大江健三郎
☆ このアンケートに寄せられたコメントを一部抜粋 ☆
Mofo ブルックリンなぜ『バトルロワイアル』が無いんだっ!? John Kerrison イギリス 28歳 男性 いやいやいやいやいや、メチャクチャ上位にいるじゃん!
Bill Johnston アメリカ 男性俺が一番繰り返し読んでる三島作品の『奔馬』が無いとは・・・・・・
Steve Silkin 男性俺は川端康成の『眠れる美女』を推しておく。
Jenni インディアナ州 女性カズオ・イシグロの『充たされざる者』がこのリストにあるのなら
『わたしを離さないで』も入れるべきだわ。
Russell ウッドブリジ 27歳 男性 カズオ・イシグロは小説を英語で書いてるからな。
Jenni インディアナ州 女性 確かにその通りよ。 だけど『充たされざる者』がリストに名を
連ねてるし、この小説はイシグロが書いてるのだもの。
Miumiu フィンランド 私も彼の作品がこのリストに入ってることに驚いたわ。
彼のことを日本人作家と考えてはいなかったから。
とはいえ、この手の分類は緩いぐらいが一番いいのかな?
Paul SK イギリス 24歳 男性 カズオ・イシグロは小説を英語で書いてるだけじゃなくて、
彼自身が英国人なんだよ!
『充たされざる者』はこのリストに入れるべきじゃないね。
小説の舞台も日本ですらないし。
Alex 30歳 『わたしを離さないで』はリストから削除させてもらった。
Paul が言うように彼は日本人じゃないからね。
『Memoirs of a Geisha』とイシグロの他作品『夜想曲集』
も削除させてもらうよ。日本人じゃないという同じ理由で。
Yas イギリス 24歳 女性 イシグロは日本で生まれたのだから、彼が作品をどちらの
言語で書こうとも、彼は日本人だと思うのだけど。
christokristo インドネシア 30歳 男性 イシグロは日本で生まれたけど、6~7歳の頃にイングランドに
移住して既に英国の市民権を得てるんだ。
そんな訳でこのリストに入れるのはどうかと思うな。
Gaeta1 スプリングフィールド 女性 イシグロは当の日本人たちから日本人と見做されてないわよ。
彼の名前は常に
カタカナで表記されてるもの。
(カタカナは外来語に使用される文字)
Dawn 54歳 女性『SHOGUN』は日本の小説じゃないわ!!それでも私はこの作品に1票を投じますけどね。
素晴らしい歴史小説には間違いないですから。
カズオ・イシグロの作品を除外するなら、『SHOGUN』も当然除外される
べきだろうな。 他にも、これはどうなのって作品がありましたね。
カズオ・イシグロさんですが、外人さん達が言ってるように、5歳の時に
イングランドに家族と移住し1982年にはイギリスに帰化してます。
という訳で、彼の作品を日本の小説とするのは確かに違うかも。
さて、本題の海外の本好きたちが選ぶ「日本の最高の本」ですけど、
村上春樹が無双状態でした。(*´ω`)ま、これは予想されたことではありましたよね。
改めて彼の海外での知名度・人気を再確認できたとしておきましょう。
しかし、ねじまき鳥、ノルウェイの森、カフカの順番だったのは、少し
意外だったかな。 カフカ≧ノルウェイ>>>>ねじまき鳥、海外では
こんな感じかなぁと漠然と思ってたから。
それはさておき、これだけ村上作品の評価が高いと、彼の作品と肩を
並べて上位にランクインしてる作品に注目せざる得ない。
●
OUT / 桐野夏生
●
砂の女、
箱男 / 安部公房
●
破船 / 吉村昭
●
博士の愛した数式 / 小川洋子
●
春の雪、
奔馬 / 三島由紀夫
管理人はこの辺が特に気になったかな。
安部公房さんの作品は敷居が高く感じてこれまで読んだことがなかった
のだけど、『箱男』はダンボールを頭から被って街を彷徨うとか・・・・・
それなんてダンボー。(笑)
ともかく、この箱男か砂の女を試してみることにするよ。
破船や博士の愛した数式もレビュー絶賛状態だったんで行ってみる。
あと、三島由紀夫作品もこれを機に読んでみようかなと。
個人的には、円地文子さんの『
女坂』の存在感に圧倒された。
これはどうしても車田正美先生の男坂を思い出してしまう。
あの伝説のラストシーンを連想せずにはいられんですよ。
もしかして、男坂ってタイトルはこれがもとになってるのかな?
それはさておき、円地 文子さんという作家を外国人に教えられて
しまったことに反省と感謝だなぁ。^^;
もっと管理人も日本の本を読まんといかんなと。
他にも、紹介したい、突っ込みたい作品があのリストに一杯あるの
だけど時間とスペースの都合で割愛。本当に残念。
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