元ネタ electricliterature.com以前書いたこの記事。
◆
アメリカ人「大戦中、日本はアラスカにも侵略してて大勢の米兵が死んだことを知らなかった・・・」これの最後でドナルド・キーン氏の逸話を紹介しましたが、
キーンさんが素で騙されたのか騙されたふりだったのか
気になったこともあり、彼の自伝を読んでみました。
八月、アメリカ軍はキスカ島を攻撃した。これも日本軍が占領していた島だった。数週間にわたって、写真分析班は日本の部隊が動いている形跡は何もないと言い続けてきた。彼らの判断では、日本軍はすでに島を離れていた。しかし偵察機の操縦士たちは、現在も高射砲の攻撃を受けていると主張した。操縦士の言葉が信用され、作戦は予定どおり進められた。上陸直前になって、ケーリと私は真っ先に上陸するように命じられた。日本兵が事実残っているかどうか、確認するためだった。これは、決死隊の任務に等しかった。幸運なことに、操縦士は間違っていた。島には、一人の日本兵もいなかった。私たちは、地下の司令部を見つけた。テーブルのまわりにおかれた座布団は、アメリカ国旗で作られていた。黒板には英語で、「おまえたちは、ルーズヴェルトの馬鹿げた命令に踊らされている」と書いてあった。
私たちに続いて、アメリカの部隊が上陸した。戦うべき相手がいなくて、誰もがほっとした。しかし数日後、別の衝撃が私たちを襲った。海軍の通訳の中でも一番無能な男が、標識を見つけたといって私のところへ持ってきた。「もちろん大体の意味はわかるが、幾つか不確かなところがあるのでね」と言うのだった。標識の文字は、この上なく明快だった――ペスト患者収容所。ペストの血清を送るよう申請する電文が急遽サンフランシスコへ向けて打たれた。それから数日間というもの、私たちはペストの証拠である斑点が現れていないか不安な面持ちで身体を眺めまわしたものだった。何年もたってから、キスカに駐屯していた日本軍軍医の妻が明らかにしたところによれば、彼女の夫はアメリカ軍が見つけることを予期して、その標識を書いた。つまり、冗談だったのだ。しかし、誰も笑わなかった。
改めて・・・軍医さんグッジョブ!コメントで教えてもらったり、ウィキペディアで読んだりしてたけど、
やはりキーンさんも引っかかってしまってたんだね。(笑)
日本兵がアメリカ国旗で座布団を作って尻にひいてたり
黒板に英語で文句を書いてたエピソードも面白い。
この他にもへぇ~となる話がたくさんあったよ。
2012年に日本国籍を取得した鬼怒鳴門ことドナルド・キーンさんと、
彼と一緒に日本のことも好きになるこの本をプッシュしときます。
ドナルド・キーン自伝 (中公文庫)(Kindle版もありますよー)
それでは本題へ行きます。
お題は、谷本 清さんが生出演したアメリカのテレビ番組。
谷本さんは広島で被爆されたキリスト教牧師でした。
まずその経歴の一部をウィキペディアから引用します。
関西学院大学神学部を首席で卒業後、渡米して1940年にエモリー大学大学院修了。沖縄中央教会牧師を経て、1943年に広島流川教会の牧師に就任。1945年8月6日の広島市への原子爆弾投下の際に、爆心地から3kmの己斐町で疎開作業をしており直接の難を免れるが、広島市内に引き返して救護活動に従事。その後、原爆症により生死の境をさまようが奇跡的に回復。
教会復興に尽力している最中、1946年5月、ジョン・ハーシー (ピュリッツァー賞作家)の取材を受けたことから、谷本の被爆体験が世界中に紹介され、著書『ヒロシマ』となって大きな反響を呼ぶ。 1948年10月にアメリカメソジスト教会のミッション・ボードの招請により渡米。15カ月間に渡り31州256都市で講演を行ない、広島の惨状と平和を訴えるとともに、流川教会復興に奔走。のちにアメリカ上院で開会祈祷を行うなど、アメリカでは一躍時の人となる。しかし国内では、占領軍によるメディア統制(プレスコード)のために、原爆被害の実情も、谷本の活動もよく知られていなかった。また国内のキリスト教関係者の中には彼の事を原爆牧師とあだなして非難する人もあったという。
1986年に死去。
壮絶な人生ですよね。
この方は1955年にも渡米されていて、その際にアメリカのある番組に出演。
そして、そこでのサプライズが現在でも物議を醸したりしています。
では、興味が無いという人もとにかく続きをどうぞ。^^;
The Atomic Bombing of Hiroshima: The Stuff of Reality TV
広島原爆: リアリティ番組の本質Mike Meginnis August 6, 2014
1950年代のとあるテレビ番組は考えられないことをやった。
生放送の中で広島原爆の被害者に原爆を投下したパイロットのひとりと対面させるというサプライズを強行したのだ。
1952~1961年まで放送された『 This is Your Life 』はリアリティ番組黎明期の感情的に強烈な実験だった。その実験の対象者たちは、偽りの理由でスタジオに誘い込まれ、司会者ラルフ・エドワーズによって番組が進行される。
かつて TIME はこの番組を「TV史上最もむかつくほどセンチメンタルなショー」と評した。もちろん、視聴者たちがこの番組を愛した理由がそれだ。最近、この番組を数本観たのだが三度も泣かされてしまった。
この番組は対象者の人生の悲劇を利用するときが最も本領を発揮するようだ。その意味において全話中でこれぞ『 This is Your Life 』というエピソードは、日本人キリスト教牧師で広島原爆の生存者でもある谷本清の話で間違いない。
この番組に呼ばれるゲストは娯楽産業の関係者が多かったので、サプライズが台無しにならないようにしばしば誤魔化しが必要とされたが、谷本の場合はそんな必要は無かった。単に日本でこの番組は放送されてなかったからだ。その当時、谷本は原爆から生き残ったが酷く容姿が損なわれた若い女性25人と一緒にアメリカを訪れていた。彼女らはニューヨークのマウント・サイナイ病院で再建手術を受けることになっており、谷本は彼女たちとその苦しみについて取材されるものと思っていたのだが・・・(後略)
Hiroshima Survivor Meets Enola Gay Pilot (part 1)
Hiroshima Survivor Meets Enola Gay Pilot (part 2)
(注: part2の 1:16~ エノラ・ゲイの乗組員が登場し谷本氏と対面)
☆ この動画に寄せられたコメントを一部抜粋 ☆
Alejandro Enriquez Tarridこの番組はいったい何をやらせてるんだ!?!?
原爆を投下した男と被爆者が握手だってー!?!
ば~~~~~~っかじゃねぇの!?enroxorz俺らって悪者じゃね?hiddenstrangerありえないほど下衆いと感じたの俺だけ? NamasteNeeko それこそ正に俺が感じたことだわ。
ゲストの両者ともがこれのせいで苦しんでる。
被害者はもちろんのこと、パイロットの方もあれほどの災厄を
もたらしたことで後悔なんて遥かに超えた何かに苦しんでいたのに。
markevens どうしたらこれがまともな企画だと思えるのかすら理解できない。
何もかもが残念すぎるわ。
胸が痛くて堪らん。
爆撃者が登場する時の陽気な音楽はオカシイだろ。
被爆者が爆撃者と握手してその眼には涙が浮かんでるってのにな。
この時の彼の心情は想像すらつかんわ。
原爆を故郷に落とし何千もの隣人を殺した男と対面させられるとは・・・
TheRevMrGreen 唯一の慰めは俺らがこの60年間で他者へのリスペクトと
感情移入を大きく促進させてことだな・・・
joachim vatleこれってある種のプロパガンダ番組だと感じたが違うかな?
Joyce Livingstoああ・・・ミスター司会者さん、俺は原爆サバイバーの体験談が
聞きたいのであってあんたの勝手な解釈とか、
マニキュア液のCMとか別にどうでもいいんだけど。
Snotlingfondle原爆の恐ろしさを語ってる合間に挟むCMがアレかよ・・・
soapenhauer今日(8/6)は広島原爆記念日なので、
この件を語るのは興味深いことかもしれないと思った。
ImaginaryDuck 俺の祖父さんは日本が降伏してから最初に日本へ派遣された
アメリカ兵グループの一人だった。
広島と長崎のことでメチャクチャ憎まれるんだろうなぁと
もの凄く心配してたそうだけど、実際に行ってみたら日本人は
彼が会ったなかで最も尊敬すべき最も親切な人たちだったってさ。
pamtos 親父の友人は2発目の原爆のあと直ぐに日本へ送られた。
バイクで走り回り写真を撮っていたようだが、あるとき、
誰かを撃つことになってしまった。相手に懇願されてのことだ。
ww1 と ww2 で何とか誰も殺さずにいた(情報部)のに、
とうとう、しかも非戦闘員のおそらく子供を撃ってしまった。
100歳の人が赤ちゃんのように泣くのを見るのは、
本当にいたたまれない経験だったよ。
俺のバカ息子は、戦争で誰かを殺したか、と彼に聞くことが、
面白い話題だと思ったんだろうな。
StarsWanderlust谷本氏の話をジョン・ハーシーが書いた『ヒロシマ』を読んだよ。
谷本はこの番組のことをどう感じたかを語ってたな。
それから、いかに生存し他の生存者を助けたかといった話もあった。
Chandler Kelly最初に言っておくが、俺は歴史専門家ではないアメリカ人だ。
しかしこれは100%恐ろしくひどい!!この番組は、無神経と、憐れむべき男とその家族への洗脳と、
露骨な人種差別で出来ている。本当にすべてが腹正しい。
ほとんどのアメリカ人がこの番組を支持し、
原爆投下に誇りを持ってたことがとても悲しいよ。
MrGreggl61日本は彼らに値するものを得た。
日本がいかに無実だったかを力説する奴らには胃を痛くさせられる。
お前らはあの酷い戦争の場にいなかったし、俺たちが知る今の日本人は
1945年当時の日本人とは別の人間たちなんだ。
大日本帝国は野蛮で情け容赦なかった。『ザ・レイ.プ・オブ・南京』と『バターン死の行進』を読め。
それかアメリカ海兵隊が島を攻略した話とかな。
原爆はこの戦争の必要悪だったんだよ。
日本とドイツがこの戦争を始めた。
そして俺らが終わらせた。
Aravis Tarkhee 広島と長崎の民間人が死に値したと言うのか?
頭悪いな。
skunktheshrink日本人に核攻撃をしたことはヒトラーのガス室と全く同じだよ。
被害者たちは一般人なんだから。
911にアメリカは怒り狂ったのに、自分の核攻撃は正当化!
WMWMWM ガス室なんて本当は無かったから。
Antipodean3あの日本人男性は、対面したパイロットたちを恨んじゃいないよ。
日本人てのは軍隊とその任務について完全に理解してるからね。
TomKellいろんな感情を押し殺して握手をしたあの男は本当に尊敬すべき人だよ。
Eldeecuこの二人を対面させようと考えた奴の神経にはゾッとさせられる。
彼らはお互いに相手へ語る言葉など何一つ無いというのに。
Jen Raiあの司会者はベラベラしゃべる口の中へパンチを喰らうべき。
gkiltz原爆を投下して実際にそれが大爆発を起こしたとき、
エノラ・ゲイの副操縦士は、こう言ったと伝えられてる。
「We're all sons-of-bitches now!」(これで俺らはみんなクソ野郎だ!)
エノラ・ゲイの副操縦士は、正にこの番組に出演したロバート・ルイス氏。
ただ、上のレスの言葉を言ったかどうかは裏が取れなかった。
たぶん他の人が言った言葉だと思うのだけど・・・
ルイス氏は、別の言葉で有名かもしれない。
あの番組には、谷本清さんの家族も出演されたましたが、
長女の紘子さんがその時のことをこう語っていたそうです。
少女時代、広島流川(ながれかわ)教会を訪れる多くの若い女性の顔にひどい火傷の跡を見ることが怖かったという。そして、優しいお姉さんたちをそんなひどい目に合わせたのが原爆だったと知り、「子供心に、B-29エノラゲイに乗っていた人を探して、パンチしたり、蹴ったり、噛んだりしてやろう。爆弾を落とした人間は悪い奴で、自分は正しい人間だと、そう思っていた」と言う。
リベンジの機会は意外にも早く訪れる。1955(昭和30)年、アメリカの人気テレビ番組「This is Your Life」に父、谷本清さんが出演するが、清さんへのサプライズとして、テレビ局が妻サチさんと紘子さんら子供たちを番組に招待した。そこで出会ったのが、エノラゲイの副操縦士だったロバート・ルイスさんだった。会ったらいつか仕返しをしてやろうと思っていた相手が目の前にいる。当時10歳だった紘子さんは、目を見開いて、じっと彼をにらみつけた。しかし、原爆を落とした広島を上空から見ると「広島が消えていた。そのとき、Oh, God. What have we done?(神さま、私たちは何ということをしたのだろう)と飛行日誌に記した」と語る彼の目から涙があふれていた。悪人だと思っていた人の涙を見た瞬間、紘子さんは、相手を一方的に恨んでいた過ちに気づく。その人にも苦しみがあり、自分の中にも悪があることを知った紘子さんは、自分の考えが百八十度変わり、これまで見えていた景色が一変したという。[source]
これを読んだうえで、もう一度あの動画の家族シーンを観ると、
事情を良く知らずにただ父親に会えると喜んで出演したんじゃなくて
あの年で複雑な思いを抱えながらだったんだなぁと感慨深いものがあった。
「Oh, God. What have we done?」
(神さま、私たちは何ということをしたのだろう)
このルイス氏の言葉は、ジョン・ハーシー著『ヒロシマ』にもありますね。
この本はアメリカで相当広く読まれてる模様。
『ヒロシマ』は当初、雑誌「ニューヨーカー」にて4回に分け連載される予定であったが、雑誌まるごと「ヒロシマ」に割くと言う前代未聞の行動をとった。即日30万部を売り切るという大反響を呼んだ。アメリカでは学校の社会科の副読本として長きに渡り広く読み続けられている。また20世紀アメリカジャーナリズムのTOP100の第1位に選出されている。日本語版は谷本清訳。[source]
正直ここまでとは思ってなかった。
米amazonを覗いてみると、レビューが330件も付いてる。
第二次世界大戦の歴史本ではランキング10位だった。
本当に多くのアメリカ人が読んでるみたいだ。日本語訳は谷本氏自らがやってるんだね。
でも、ごめんなさい・・・まだ自分は読んでません・・・
何とか今月中には読んでレビューさせていただきます。
ヒロシマ 〈新装版〉(日本ではレビュー数もランキングも寂しい)
本題のリアリティTV番組『 This is Your Life 』ですが、
さすがに外国人たちの反応もかなり悪かった。
あれはサプライズというよりも
質の悪いドッキリだものなぁ。
ルイス氏が広島への攻撃を説明してる時の谷本氏の表情がもう・・・
見てるだけで胸が苦しくなる。
谷本氏はケロイドを負った若い日本人女性25人を伴って渡米してるのに
突然その直接の加害者のひとりと対面させて握手とか辛辣すぎるでしょ。
下衆だ悪趣味だと叩かれても仕方ないかと。
ただ、番組の最後の方ではルイス氏と一見和やかに会話してる谷本氏を
見ることができる。谷本氏も長女の紘子さんと同じ気持ちだったのかも。
外国人たちに不評だったこの『 This is Your Life 』。
しかし、ただ悪趣味なだけの番組ではありませんでした。
そこにはアメリカ人ジャーナリスト、ノーマン・カズンズ氏の心遣いが。
1949年、広島を訪れ、広島市への原子爆弾投下の惨状を視察。広島戦災児育成所の原爆孤児たちに強い衝撃を受け、帰国後にルポルタージュ「4年後のヒロシマ」を発表する。
これを契機にして、日本基督教団広島流川教会の牧師、谷本清らとともに「精神養子運動」(原爆孤児たちの育成のため、米国人が彼らを精神的な養子とし、精神的な親が年額20ドルの養育費を送るというもの)を開始。400名以上の孤児に対する支援を実施する。
また、原爆によってケロイドを負った若い女性たち(いわゆる「原爆乙女」)への義援金を募るため、谷本牧師とその家族をテレビの対面番組『This is Your Life』に出演させ、原爆を投下したB-29エノラ・ゲイ号の副機長だったロバート・A・ルイスと対面させた。この番組の大反響により5万ドルの寄付金が集まり、これにより1955年に原爆乙女25名が米国ニューヨーク市のマウントサイナイ病院において治療を受けることとなった。[source]
義援金をたくさん集めるための過剰な演出だったのか?
そういうことであれば少しは合点がいく。
結果的に大反響となって5万ドルが集まった。
当時の5万ドルは現在の48万ドルに相当するらしい。確証はないけど。
日本円にすると5000万円に近い大金になりますね。これは凄いことかもしれない。
何しろその僅か4年前にボストンマラソンで日本人が優勝した時は、
「日本人の足の指は2本しかない」とアメリカ人に疑われたから。
日本人に対する認識がそういう時代のことなので、
あれほど多くの義援金が集まったことが少し意外でした。
やはり、今も昔もテレビの影響力は強いということなのか・・・
ちょっぴりモヤっとしますが、義援金には素直に感謝です。<(_ _)>
最後に、第二次世界大戦の日本という話題には高確率で出るよね。
『ザ・レイ.プ・オブ・南京』と『バターン死の行進』が。
なんかもう海外では完全な史実みたいになってて悲しい。
朝日新聞の捏造だけじゃなくこっちも片を付けましょうよ。O_o
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